許さない時代って楽しいか?【松ちゃん文春砲】
さてとポテト。
えー、松ちゃん擁護のつもりはないですし、糾弾するつもりもなく、ただのオジさんの感想文です。
過去を遡ってダウンタウンの笑いがいじめだイジりだとあげつらう人たちがいる。
この辺りの記事に概ね同意で。
要はこのタイミングで「(主に過去の)笑い」の部分においてまで貶めようとすんじゃねえよってなとこですか。
陰キャ陽キャ、一軍二軍みたいな共通の概念的なもの自体がまだなく、ワケも分からずクラスや社会の居心地の悪さに悶々として、なんだかんだで「全員死ね!」みたいな謎の思いを抱えていた(結果的に当時の多数派だった)そんな若者世代がダウンタウンの笑いに救われたっつーかな。
前段の“ワケも分からずクラスや社会の居心地の悪さに悶々として”って辺りが肝で、ネットもなくそれぞれが個人個人で抱えていて、みんな同じようなものを抱えているとは思ってもいなかった「言葉にならないもの」の正体を、表現を通して示してくれたのが、当時のダウンタウンでありブルーハーツだったワケです。
現在四、五十代の男にとっては大げさでなくそんな感じなんじゃないでしょうか。
今思えば、ガッチリすぎるほどガッチリと時代のニーズと合致してたんやな~と。
ま、だからこそここ十数年ぐらいの立ち回りとか、今回の一連のツイートのダサさっつーか見えてなさみたいなものが哀しくもあり。
そんなんでね、その頃の社会もそれを許してきてる(ってより求められてた)んだから、今アレが悪いコレが悪いなんてナンセンスなのよ。
だったらもう、「ずっといじめがなくならない人間が悪いからもう人間全滅!」って話で、私もあなたも松ちゃんも被害女性たちも、みんな終わるべきでね。
許してた社会が「許さない社会」に変わってることの方が深刻だろと私は思いますけども。
まそれはいいとして、こんなに近々のジャニーズ問題を経てなお、芸能界を一般社会と同じだと思い込みたい人がどんだけいるのよって。
特殊な社会なんだってば。
カンニング竹山氏「そもそも芸能界はヤクザと興行してきた」「タレントを守る為にプロダクションがある」… https://t.co/TpxUbcVP1G pic.twitter.com/asdjzs4OyH
— キノシタ薬品 (@kinoshitayakuhi) 2023年7月18日
ヤクザと持ちつ持たれつでドサ回りしてたのが、今の芸能界のルーツみたいなもんでしょ。
だから芸能人みんなヤクザと同じようなもんだなんてことでなく、時代に合わせて形を変えながら今日まで残り続けてる、元々そういう文化の世界なんだよってこと。
なんなら芸能界をこうしたのはテレビという裏表のありすぎる作られた世界なんじゃないでしょーかね。
つっても私その昔ADやってまして、実際に見たたけしなんかはもう取り巻きだらけで、それこそヤクザの親分でしたけど。
まヤクザはともかく、シンプルに決めつけてしまえば、芸能界なんてのは、九割方「自己顕示欲-1グランプリ」の決勝進出者たちを見世物にして成り立ってる世界であって、実際のところいわゆる一般庶民の暮らすこの社会と同じ常識では回ってないんでしょう。
我々の身の回りに一人いるかいないかの変なヤツの集合体、なんつったらちょっと言い過ぎかもしらんけども、いわゆる「芸能人」のイメージがいいものでありすぎてて、そういう視点がなさすぎなの。
突き詰めれば「私を見て!」の集団なんだから、そう思えばなんか異様でしょ?
芸に限らず、倫理観みたいなもんだって常人のバランスと同じだと思ってちゃ多分マズいのかなとか。
その世界に入ってその色に染まるってのもあるとは思いますけど。
でそれはたまたまではなく、割合があって、そういう場所にそういう種類の人間が集まるものと、私はもうすっかり思ってて。
いいとか悪いとかでなく、アスリートなんかもそんな感じで、確かイチロー自身の言葉だったと思うけど、自分は天才ではなくて努力する才能があっただけみたいな。
要は、目標のための反復練習なんかを普通の(頑張ってる)人の10倍とか100倍とか平気できちゃうような人がいるのよ。
で、ひと握りの職業になれるような人ってのは、多かれ少なかれそんな資質を持ってる可能性が極めて高いんでしょう。
芸人でも、甲子園とか学生時代になんかしらの全国大会出てるとかが結構な頻度でいるのも、なんか似たような属性なんだろうなと私はやっぱり思ってますよ。
なんなら最初の、陰キャ陽キャだ一軍二軍なんてのも、ある程度人数集めればだいたいこのぐらいのバランスでこういうタイプがいて、こういうやつがこういうこと言い出して~とかそんなんも、もう人間という生き物の習性というか人間社会の法則で、そうなるもんなんですよ。
芸能界も週刊誌も、ヤクザもいじめもジャニーズも、だからなくならないの。
すべてがいい悪いじゃないのよ。
ちょっと話が逸れましたか。
私が松ちゃんの件をジャニーズほど根深くないと思うのはその辺(芸能界の特殊性みたいなとこね)で、女性たちは被害者といえば被害者ではあるけども、何者でもないタレント志望者や一般人が大物芸能人松ちゃんのお相手になるかならないかのその場にいること自体、芸能界の常識でいえば「芸能人と寝る」ことがなにかしらの利益になるっつう、要はWin-Winの取り引きなワケですよ。
松ちゃんが言ったとされてる、「その気もないのにこんなとこ来るな」みたいなゲスいセリフも、正論っちゃ正論になるんですって。
芸能界の常識なら、ですよ。
芸能人はみんなそこ分かってると思いますけど。
でも言わない。
ハイ多分ね。
なので、そんな世界の内輪のトラブルでしかないよなって。
なんなら芸能界的にいえば、女性たちの方がルール違反ぐらいな感覚あるんじゃないですかね。
だからこそマリエのこれだって、同じようなもんなのに、みんな騒がなかったんじゃないの。
モデルのマリエが枕営業を告発 pic.twitter.com/OtSB45hCZd
— //世界はこんなに自由35-45// (@sekaiziyu3545) 2023年12月27日
今からだって出川が小沢みたいに扱われてもなんにもおかしくないやん。
でもテレビの出川はカワイくて面白いんでしょ?
テレビ画面に映ってなければ、ジャニタレが下半身ケツ穴ブチ込まれつつも、見えてる上半身さえ歌って踊ってくれてりゃ満足なんでしょ?
それが大衆なのよ。
まだから今回の件で、芸能界の(芸能人に都合のいい)グレーゾーンみたいな部分がまたひとつ潰されたっつーかね。
回り回って自分に帰ってくる(結局そんな窮屈な社会を生きるのは自分らな)ことにも気づかず、「許さない社会」を一歩ずつ踏み固める大衆。
芸能人みんなはっきりしたことは言わず、どちらかといえば擁護気味な雰囲気なのはそういうことでしょ。
今回の松本人志さんの件だけじゃなく、なんでそんなに週刊誌の言うことなんか信じるんだ?
— 志らく (@shiraku666) 2024年1月9日
この国は法治国家だ。被害にあったら警察に行くべき。もし警察で取り合ってもらえなかったり、加害者の事務所の圧力で事件をないものにされたらその時初めて週刊誌に訴えればいい。…
食えてる芸能人ならたいがい、いろんな種類の「芸能人ならではの優遇」みたいなものを受けてきてるワケで、(今回の件で松ちゃんが罪に問われることがなかったとしても)もしかしたらなんでもない(と思えるような)ことで自分も潰されかねないし、要は自分の職場が息苦しくなるのを避けたいっていう芸能界丸ごとの保身を感じてしまいますわ。
でもまぁ芸能人であることで必ず一定以上のプライベートを犠牲にするワケで、個人的には同情の余地ありまくりですけど。
だから松ちゃんどうこうより、「公的な事実認定なしで週刊誌にリークされて(犯罪でなくとも)犯罪人扱いされて仕事も奪われる(スポンサーがつかなくなる)」というシステムがパターン化されちゃたまらんっていうとこ。
私人逮捕系ユーチューバーなんて、一見よく分からんもんがすっかりカテゴライズされてて世の中の話題になるのも、やっぱり人間の習性とか本能とかありきでね、出てくるべくして出てきてる文化ってことですよね。
でね、ジャニーズは一般人の子どもを狙って引きずり込んで、さらにそれが何十年にも渡って(我々一般庶民を含めた)暗黙の了解になり続けてたワケで、レベルが全然ちがいますよ。
犯罪性を凌駕する人間性の問題というかな。
ケツ穴ブチ込まれた見返りにキッチリ成功を手にできたスターたちは結局誰一人真実を語らず、あの手この手で白々しく芸能人であり続けてるってことの方がよっぽど闇で、それはつまり、やっぱり芸能界がそういう世界であることと、社会がそれを受け入れているということの証なワケです。
本質でいえば、今テレビに出てるランクのジャニタレたちが本当に本当のことを語って、それでようやくジャニーズの瓦解が始まるワケで、ここで落ち着いてたら今までの大騒ぎもたいした意味ないんですよ。
今回の件の核心を突いてしまえば、私はそこだと思ってて、「己の口とケツ穴を堅く閉ざしたケツ穴ジャニタレをそのままにしておく」のと同じように、「枕営業的なもの(が芸能界の一部にでも常識としてあること)に触れない」のであれば、ただ松ちゃんが終わるだけで、芸能界としては今後ますます(バカな大衆に)バレないような仕組みを作り上げていくだけなんだろうなと。
「芸能界」全体や「テレビ」というものの是非みたいな方向にシフトしていくならまだ健全というか、意義のある騒ぎになりそうですけど。
もうだからホント、大衆がバカであることに尽きるの。
冒頭のいじめの笑いだみたいなのひとつとっても、たとえ画面上で行われていることがそう見えたとしても、テレビ番組自体が「そういうフィクションである」という大前提を、見てる側が想像できなくなっちゃってて、なんでもかんでも「許さない!ムキー!」ってその瞬間見たものにただ反応してるだけなの。
そこには演者それぞれの合意なり許容があって、制作側も問題ないと判断した「作りもの」なのよ。
もうそろそろ、テレビを無意識に正しいものだと思っちゃってる自分に気づきましょう。
それこそ松ちゃんにしたって、2日前に文春の直撃受けてても、まー普段通りの様子でM-1の審査してたでしょ。
それが当たり前にできるのが芸能人なんですから。
自分にだって裏表あんのに、芸能人だけいつでも正しい人なワケがないでしょ。
べつに肩持つことなんてないけど、乗っかって叩いてる大衆の方がよっぽどコワいわ。
というわけで締めは、コレ知らんかったけどやっぱり楽しい浜ちゃんのニュース。
なんか、普通に不倫だからダメなんだけど、フレンチクルーラーで泣く浜ちゃんの好感度が相対的に良くなった。携帯没収するんじゃなくて女性から自主的に電源切ろうとしてそれに対して泣いてるこの差よ…。真偽はわからないけど。 https://t.co/a4TWPx0i6h
— える (@AngelYell_) 2024年1月9日
ウソかホントか分からんけど、さすがに「マー君って呼んでほしい」は、ノリでもう一個つけ足したなと疑っています。
じゃ、おやすむ~!!